改革派と呼ばれる知事にとっては、現在の二元代表制では「自分のマニフェストの実現が議会の権限が大きいためにすすまない」「議会は議決するだけで責任をもたない」との思いがあり、地方自治体が自立的な経営していくには首長と地方議会が協働して責任を共有する政治主導の仕組みが必要としています。
しかし、これは圧倒的な首長優位の体制を固定化し、議会のチェック機能をさらに形骸化する恐れがあります。また様々な地域で動き出した議会改革を阻害することにもなりまねません。栗山町、京丹後市、三重県などからの様々な議会改革の報告を聞きながら、試行錯誤のなかでここまで積み上げられてきた改革を、制度を組み替えることで後戻りさせてはいけないと強く思いました。
二元代表制か内閣制かというこの議論を首長と議会だけの問題にしてはならないと考えます。市民の生活の豊かさそして市民自治がすすむためにはどのような制度が望ましいのかという議論に転換し、市民参加、政策づくり、合意形成のあり方を含む議論を拡げて、大勢の市民と一緒に考えていきたいと思います。