急成長した消費者金融のからくりは
消費者金融いわゆる「サラ金」はこの10年、動物やタレントを使って「安心の融資」のイメージを消費者に刷り込むことに成功し急成長をとげました。0.5〜2%という低利で資金調達をして、24%(平均)もの高利で貸すのだから不況の中でも儲かるのは当たり前、しかも資金調達をしているのは大手銀行です。
多くの場合が過払い
貸金業者が利息制限法(15〜20%)を越える金利をとるのは違法ですが、罰則規定のある出資法限度(29.2%)ぎりぎりの高金利で貸し、利用者が任意で支払うことを例外的に認める「みなし弁済」規定を根拠に取り立てがされています。しかし、ほとんどの契約が「みなし弁済」規定に当たらないという最高裁の判決が出ています。つまり、その多くが「過払い」、返し過ぎておつりがくるということです。
許せない「政・官・業」の癒着
まず、出資法の上限利息(29.2%)を利息制限法の制限金利まで引き下げる、次には、利息制限法の制限利息も市場金利に見合った利率に引き下げる法改正が必要です。しかし、業界の意向を反映させたい議員、業界に天下った金融庁OBの抵抗が大きいと懸念されます。「組織のあるところに政治連盟あり」で、2004年の「全国貸金業政治連盟」政治資金収支報告書には、自民、民主の国会議員や各派閥のパーティー券の購入、自民、公明の機関紙の購入も報告されています。
長者番付の上位に消費者金融の社長や会長が名前を連ね、「ご利用は計画的に」とテレビコマーシャルがお気楽に利用を呼びかけ、繁華街の駅前の一等地に消費者金融が並んでいる現状に対して、早急に高金利を引き下げる法改正を行なうとともに、子どもたちには我が身を守る金融教育が必要です。
神奈川ネットワーク運動は、日本弁護士連合会の請願署名活動に協力しています。