海から見た横浜ノースドック
神奈川ネットワーク運動主催の「海から見るノースドックツアー」に参加しました。ピア象の鼻から横浜港周遊船に乗り、在日米軍基地の監視活動をしている「リムピース」の星野潔さんにお話を伺いました。
横浜ノースドックは、瑞穂ふ頭の中にふ頭地区と郵便地区があり、横浜スタジアムの約20個分の面積を占めています。横浜市のホームページには、「ふ頭地区は物資の搬出入や軍人・軍属等の移動に伴う貨物輸送業務等を行い、一部の建物を陸上自衛隊と共同使用している。郵便地区は極東からペルシャ湾に至る米軍関係の郵便業務を行っている」とあります。
昨年1月に日米2プラス2(外務・防衛担当閣僚会合)で、横浜ノースドックに米陸軍の揚陸艇部隊約280人と13隻の小型揚陸艇を配備することに合意したと発表されました。私たちは物資等の保管・搬出入業務から部隊拠点へと役割が変わり、台湾や尖閣諸島の有事に対して実践的な任務を担うことになると懸念しました。
ところが星野さんによると、以前から攻撃拠点と思われるような動きが常態化していたそうです。2002年8月には舟艇約30隻など揚陸作戦資材が搬入され問題になりました。米軍ヘリコプターのタッチアンドゴーや吊り下げ訓練、集会飛行訓練場として使用され、オスプレイの搬出入の拠点として離着陸が行われました。陸上自衛隊も2022年度から揚陸艇の購入を開始し、横浜ノースドックで操作訓練行っています。また、瑞穂ふ頭の中の民間ふ頭である鈴繁ふ頭を米軍が使用することがあります。なし崩し的に民間施設の軍事使用が進むことはあってはならないことです。
臨港パークや大さん橋、ハンマーヘッド、赤レンガ倉庫など、市民の観光や憩いの場、賑わいのすぐ側で、日米一体となった軍備増強が進んでいることに違和感を覚えます。横浜ノースドックの中で何が行われているのか市民には情報がありません。国や横浜市に聞いても、13隻の小型揚陸艇の実態は明らかにならないそうです。リムピースの監視活動がなければ、知り得ないことがたくさんあるのが現状です。
横浜が戦争の攻撃拠点になってはならないと思います。今後も注視し発信していきます。