緑豊かで高層の建物がない住環境を守りたい!

都市計画提案の公聴会が開催された

 磯子三丁目地区(旧横浜プリンスホテル跡地)の都市計画提案に対する公聴会が、3月21日に磯子公会堂で開催されました。開発業者である磯子開発特定目的会社の提案は、用途地区と高度地区の変更をして、1,350戸の高層マンション群を建設するというものです。2月20日に提案の説明会が行われ、これを受けて市民からの意見を聞く場が、今回の公聴会です。
  公述人の人数は10名程度と開催要領に決められていて、24人の申出者を賛成・反対・その他に市が振り分けて、その比率で賛成者2人、反対者5人、その他3人が公述しました。
  反対派とされた5人は、他都市の風致地区の状況を調査した結果、高さの特例が認められるのは公共性の高い建物に限られていることや、汐見台地区でも高層建築を可能にするよう地区計画を見直すことが数年前に検討されたが、住民は15mの高さ制限と緑の多い環境を選択したこと、横浜市の「景観ビジョン」でも「景観は市民全体の財産」としていることなど、客観的な調査や事実に基づいて風致地区の高さ制限緩和に意義を唱えました。
  これに対して、賛成の公述は、個人的な体験や旧横浜プリンスホテルへの愛着など感想のようなものが多数でした。その他の意見も結局は開発推進であり、市の勝手な振り分けには疑問が残りました。
  また、反対の5人は、自分の所在地や所属自治会などを明らかにしましたが、賛成・その他の5人は曖昧であり、現在は磯子区には住んでいない人もいました。
  公聴会のあとは、非公開の庁内の評価委員会で計画案を市の計画として決定するか、変更して決定するか或いは却下するかを判断することになります。公聴会を開発推進のアリバイづくりに終わらせないよう、磯子台、汐見台をはじめ緑と景観を大切にしたい市民と連携して、これからも運動をすすめていきたいと考えます。