米不足 どうなってるの⁈
お米が買えないと聞き、近隣の4軒のスーパーに行ってみました。棚にはパックご飯やお餅が並んでいてお米はどこも売っていません。政府の備蓄米の放出を求める声が各地で上がっています。農水大臣は「お盆が明けて物流が再開すれば、新米が精米されて品薄は順次回復する」と言っていましたが、9月も中旬となり、もう1か月以上米不足が続いています。近くのスーパーに聞いたところ、1日に5~10袋新米が入荷するが、すぐに売り切れてしまうということです。価格は税込みで5㎏ 3,000円~4,000円。かなり高くなっています。インターネット通販では、5,000円以上のものもあります。農家としては資材費、光熱費、燃料費等の値上げに加えて、異常気象による不作もあり、価格の値上げはやむを得ないと思いますが、適正価格に落ち着くことを期待します。
米不足の理由として政府は、「インバウンド需要」「異常気象」「南海トラフ地震に備えた買いだめ」を上げていますが、いずれも今に始まったことではありません。そもそも減反政策が間違っていたのではないかという指摘もあります。
稲作農家は高齢化していて後継者もいないという状況に対して、大規模化で生産効率を上げるべきという意見があります。今回の米不足に乗じてその声は大きくなるのではと思いますが、大規模化による弊害を懸念します。作物の品質の低下、化学肥料や農薬の過剰使用、それに伴う地下水や土壌の汚染、遺伝子組み換えやゲノム編集の導入等に加えて、各地の農村で引き継がれてきた文化や田園・里山風景の喪失などです。
日本の食においてお米は基本です。それが買えない状況をよそに、政府自民党は総裁選挙に狂騒しています。安全で美味しいお米を食べ続けるために、持続可能な農業を推進できるよう政治の役割が問われています。