憲法カフェに参加しました

生活クラブ磯子のメンバーによる憲法カフェに参加し、立憲主義の意義を学ぶとともに、現状について意見交換を行い、これから私たち市民に何ができるか話し合いました。

前半は川崎合同法律事務所の川岸弁護士による憲法学習会でした。憲法は国家権力を制限して国民の人権を保障し、多数決による横暴に歯止めをかけ、すべての人々が個人として尊重されることを保障するものである。人権侵害を訴える訴訟について、生活保護費は最低限の生活水準に足りない生存権訴訟、思想信条の自由を奪う日の丸・君が代訴訟、自衛隊違憲訴訟、自衛隊イラク派兵差止訴訟などは、地裁や高裁で違憲の判決が出ても最高裁で覆される、あるいは憲法判断を避けるということが繰り返されてきた。しかし、この結果に屈せずに地方レベルでの勝訴を積み上げていくことが大切である。そのためには市民による運動、多様な市民の連帯が必要。旧優生保護法による不妊手術強制訴訟は国家賠償を命じる判決が各地で続いている。同性婚訴訟は今まさに進行中ということです。

政府は昨年「敵基地攻撃能力の保有」を明記した安保3文書を閣議決定し、軍拡に向かっています。横浜市内の米軍基地ノースドックにも米軍揚陸部隊が配備され、台湾有事への備えが進んでいます。これに対して憂慮を示す市民の動きは活発とは言えません。安保法制のときのような大きな運動は見られません。ロシアによるウクライナ侵攻、北朝鮮のミサイル、台湾有事などを見て、軍備増強もやむを得ないというムードがあるように思います。しかし、ロシアとウクライナの戦争は終わりが見えず、今まさに起きているイスラエルとパレスチナの惨状は、武力では何も解決しない、憎しみを増幅させるだけだと思い知るものです。戦争を始めてしまったら、そこに正義はない、自由と民主主義守るのは戦争ではないと思います。私たちは近隣のアジア諸国の人々と対話を重ね、粘り強く合意を築いていくことが平和への道筋であると考えます。そして市民一人ひとりが同調圧力に屈せず意見を表明することが大切です。