自衛隊と米軍が一体化した軍備増強が進む⁉

映画「戦雲いくさふむ」を見ました。日本最西端の与那国島ではミサイル基地が建設され、戦車やPAC3積載車が搬入されています。宮古島ではミサイル基地に加えて射撃練習場を備えた弾薬庫が建設されました。石垣島ではミサイル基地建設に反対する運動が若者たち中心に起こり、有権者の1/3以上14,263筆の署名を集めて住民投票の実施を求めましたが、市議会はこれを否決し、自治基本条例から住民投票の条文を削除しました。沖縄本島うるま市の勝連分屯地にはこれらのミサイル基地を統括する本部が建設されています。「台湾有事」を想定した大規模な日米合同軍事演習が実施されています。さらに政府は南西諸島へのシェルター整備を検討すると言っています。「国防」の名目で日米一体化した軍事要塞化が進み、人々の平和な暮らしが蹂躙されていきます。映画ではおばあが「私たち丸腰だから銃をおろしてください。皆さんの出身地で同じことが起きたらどう思いますか」と自衛隊員に問いかけます。

横浜ノースドック

米海軍横須賀基地

沖縄はかつて第二次世界大戦末期に戦場となり、20万人以上の人命が犠牲になりました。戦後もアメリカの統治が続き、1972年に日本に返還されましたが、その後も米軍基地の負担は重く、米軍基地の7割が沖縄に集中しています。辺野古への普天間基地移設でも石垣島のミサイル基地建設でも、市民の意思は踏みにじられ、軍備増強は民主主義の対極にあると言わざるを得ません。

神奈川県には沖縄県に次いで12の米軍基地があります。横浜市には横浜ノースドック(瑞穂埠頭)があり、小型揚陸艇部隊(艇数13隻と兵士280人)の配備が始まりました。これはまさに実戦的な部隊です。横須賀港には海上自衛隊施設と米海軍基地があり、空母ロナルド・レーガンの母港となっていますが、米海軍空母の母港としてはアメリカ国外で唯一です。厚木海軍飛行場ではオスプレイの飛行が再開されようとしています。キャンプ座間には米陸軍第1軍団司令部が置かれています。

政府は「敵基地攻撃能力」の保有に続いて、「殺傷能力のある武器」の輸出を解禁しました。ウクライナやガザの現状を見れば、武力で紛争が解決できないのは明らかです。十分な議論がないままに憲法の平和主義を逸脱した決定がなされていくことに危惧を覚えます。「抑止力」と言って軍備増強を進めるのではなく、人と人とのつながりを大切にして、紛争を避ける外交に尽力するべきです。